田舎の理学療法士

田舎の急性期大学病院勤務PT&大学院生PTのメモ用ブログ(2人で運営してます)

脳卒中

Pusher Syndromeのフローチャート(独断と偏見にまみれて)

みなさん、メリークリスマス! T-memoです。 最近、プライベートが多忙でなかなか更新できておりませんでした。 まだ、多忙な時期が少し続きそうなので相方に任せたいところですが、相方も忙しいみたいで、不定期な更新になりそうです。 今回は、Pusher Synd…

「長下肢装具を使用した歩行練習は周期的な筋活動を誘発する」は1980年代からあった!?

こんばんは。 T-memoです。 今日は前回からの引き続きで長下肢装具(KAFO)に関する情報を発信していきたいと思います。 近年、神経理学療法の学会ではKAFOを用いて歩行練習をすることで歩行に類似した周期的な筋活動が下肢に得られる可能性が言われています…

サクッと紹介! 運動麻痺回復のステージ理論:② Corticospinal Excitability(1st stage recovery)

こんばんは。 前回から運動麻痺回復のステージ理論を紹介しております。 今回はCorticospinal Excitability(1st stage recovery) についてです。 ちなみに運動麻痺回復のステージ理論はSwayne OBら(2008)によって提唱された運動麻痺の回復において時期によ…

セラピストが知るべき経頭蓋磁気刺激の知識!:反復4連発磁気刺法(QPS)

こんにちは。 GWも明けて気持ちが戻りきらない人も多いのではないでしょうか? 私もまったく気持ちが戻りません(笑) シフトで動いている人はGWなんか関係ないって方も結構多いのでしょうか? GW明け一発目は反復経頭蓋磁気刺激法の紹介です。 今回は、4 連…

予測的姿勢制御と補足運動野:④(追記:補足説明)

こんにちは。 T-memoです。 前回は上肢を急速に挙上する予測的姿勢制御(Anticipatory Postural Adjustmnet:APA)の課題の前に経頭蓋直流電流刺激を補足運動野へ適応し、促通・抑制することでAPAが変化することをお伝えしました。また、上記の結果から補足…

セラピストが知るべき経頭蓋磁気刺激の知識!:シーターバースト刺激

こんばんは。 今日はセラピストが知るべき経頭蓋磁気刺激の知識シリーズでTheta Burst Stimulation:TBSについての紹介です。 少し前に予測的姿勢制御の論文を紹介していましたが、次に紹介する論文はデバイスの知識を紹介しておくと理解が早いのでサクッと…

セラピストは必読!経頭蓋磁気刺激の知識:rTMS

T-memoです。 また、経頭蓋磁気刺激法(TMS)の知識関連の記事に戻ってきました。 経頭蓋磁気刺激法の理解は研究を理解するために必要不可欠です。 最近は様々な刺激方法が開発されており、臨床や基礎的機序について考えるには必須の知識になります(ちなみ…

新人PTが知っておきたい!脳卒中患者の体幹機能評価:まとめ

こんにちは。 前回まで、予測的姿勢制御の話をしておりまして、予定では今日もそのつもりだったのですが、4月に入りちょっとだけ脱線してみたいと思います。 4月に入り、皆さんの職場にも新人さんが入職されたことかと存じます。 脳卒中患者の評価というもの…

予測的姿勢制御と補足運動野:①

こんにちは。 T-memoです。 前回までは高草木先生の作業仮説ではあまり触れられていない、予測的姿勢制御(Anticipatory Postural Adjustment:APA)と一次運動野との関連について文献を紹介しました。 今回からはAPAと補足運動野について触れている文献を紹…

APAには一次運動野は関与する:2 - 1

こんにちは。 前回のAPAの記事は静的課題と比較して動的課題(すなわちAPA)では姿勢を制御する筋肉の一次運動野の興奮性が増加する論文を紹介しました。 t-memo.hatenadiary.jp では、APAはどれくらい前(時間的に)から興奮性が増加しているのでしょうか?…

セラピストは必読!経頭蓋磁気刺激の知識:Silent Period(SP)

こんばんは。 今夜は経頭蓋磁気刺激(TMS)のパラメーターについて紹介します。 今日紹介するパラメーターは サイレントピリオド(Silent Period:SP)です。 サイレントピリオドは標的とする筋肉に随意収縮を起こさせた状態で、TMSを標的とする筋肉の運動野…

セラピストは必読!経頭蓋磁気刺激の知識:CMEP

こんにちは。 前回から続けているセラピストは必読!経頭蓋磁気刺激の知識ということで今日はCMEPについての紹介です。(過去の経頭蓋磁気刺激の知識は一番下に貼り付けてあります) Q:CMEP とは何か? A:首に磁気刺激を与え、標的筋から得られた筋電図波…

セラピストは必読!経頭蓋磁気刺激の知識:短潜時皮質内抑制(SICI)

こんばんは。 今日は経頭蓋磁気刺激法(Transcranial Magnetic Stimulation:TMS)のパラメーターのひとつである短潜時皮質内抑制(Short Interval Intra-cortical Inhibition:SICI)について解説したいと思います。 いままで解説してきたTMSのパラーメータ…

APAの発現と一次運動野は関係あり

APAについてサクッと解説するよー! #APA#予測的姿勢調節#予測的姿勢制御#先行随伴性姿勢調節#先行随伴性姿勢制御

Anticipatory Postural adjustment:なぜフィードフォワード制御なのか?

APAについてサクッと1分以内に!知識をコツコツ貯金!

予測的姿勢制御の概要

APAの概要をサクッと1分以内に!

脳卒中患者さんの体幹機能を改善するには!?①

こんばんは。 突然ですが、皆さんは脳卒中患者さんの体幹機能を上げることの意義についてどうお考えでしょうか?臨床をしていると「あの人は体幹をもう少し鍛えたほうが良い」とか「体幹がまだまだだね」といった話をされるかと思います。動作能力の改善に体…

脳卒中患者の体幹機能障害の原因②:先行随伴性姿勢制御(予測的姿勢制御 or Anticipatory Postural Adjustment)

こんばんは。 前回は体幹機能障害と筋力低下について記事を書きました。 今回は体幹機能障害とAnticipatory postural Adjustment:APA(先行随伴性姿勢制御 / 予測的姿勢制御)について紹介したいと思います。 皆さんAPAはご存知でしょうか? APAは随意運動…

脳卒中患者の体幹機能障害の原因①:筋力低下

こんばんは。 前回は座位IPSについてご紹介しました。 今回は体幹機能の低下の原因について少し文献を紹介したいと思います。 Q:なぜ脳卒中患者さんの体幹機能は低下するのか? A:その原因の一つは筋力低下です。 Bohannon RW.: Lateral trunk flexion stre…

続・脳卒中患者の体幹機能評価⑥:座位 Index of postural Stability(IPS)

こんばんは。 最近は、寒くなってきましたねT-memoです。 脳卒中患者の体幹機能評価についてもう一つ紹介したいと思います。 今日は脳卒中患者の体幹機能評価の座位 Index of postural Stability(IPS) について紹介します。こちらは非常にユニークな方法の…

脳卒中患者の体幹機能評価③:Functional Assessment for Control of Trunk(FACT)

こんばんは。 今日はFunctional Assessment for Control of Trunk(FACT)について概説します。 FACTは奥田らによって開発された体幹機能評価です。 www.jstage.jst.go.jp FACTは体幹機能をより治療指向的に評価する内容となっております。 この評価の開発では…

脳卒中患者の体幹機能回復のメカニズム②

こんばんは。 田舎の大学病院で理学療法士をしておりますT-memoです。 前回は脳卒中患者さんの体幹機能のメカニズムついて臨床神経生理学的観点から考えてみました。今回は、体幹筋の形態学的変化に関する報告を紹介します。 www.ncbi.nlm.nih.gov Tsujiらは…

脳卒中患者の体幹機能回復のメカニズム

こんばんは。 田舎の大学病院で理学療法士をしておりますT-memoです。 今回は脳卒中患者さんの体幹機能のメカニズムついて考えてみたいと思います。 脳卒中後患者さんの体幹機能は皆さんご存知の通り、とても重要な身体機能ですよね。 実際に臨床をしている…

脳卒中患者の体幹機能評価⑤:Trunk Control item of the Postural Assessment Scale for stroke(PASS-TC)

こんばんは。 今夜はThe trunk control item of the Postural assessment scale for stroke patient(PASS-TC)について「概要」を紹介していきたいと思います。詳細は参考文献を読んでいただければと思います。 www.ncbi.nlm.nih.gov PASS-TCは原本のPostur…

脳卒中患者の体幹機能評価④:Stroke Impairment Assessment Set

こんばんは。 今夜の体幹機能評価はStroke Impairment Assessment Set (SIAS)の体幹機能評価です。 www.jstage.jst.go.jp SIASは慶応大学を中心に開発された脳卒中患者の機能評価であり、非常に簡便であることが特徴です。また、各項目ごとに使用することも…

脳卒中患者の体幹機能評価②:Trunk Impairment Scale

こんばんは。 今日はTrunk Impairment Scale(TIS)について概説します。 TISはG Verheydenによって開発された体幹機能評価です。 www.ncbi.nlm.nih.gov TISには大きく静的座位バランス、動的座位バランス、協調性項目の3項目に分けられ、全部で17項目の評価…

脳卒中患者の体幹機能評価①:Trunk Control test (TCT)

こんばんは。 今日は脳卒中患者さんの体幹機能の評価について紹介していきたいと思います。 体幹機能評価と言われてなにが思いつくでしょうか? これから、体幹機能に関する以下の評価の「概要」を紹介していきたいと思います。詳細は参考文献を読んでいただ…