「長下肢装具を使用した歩行練習は周期的な筋活動を誘発する」は1980年代からあった!?
こんばんは。
T-memoです。
今日は前回からの引き続きで長下肢装具(KAFO)に関する情報を発信していきたいと思います。
近年、神経理学療法の学会ではKAFOを用いて歩行練習をすることで歩行に類似した周期的な筋活動が下肢に得られる可能性が言われています。これには脊髄内にあると考えられている、Central Pattern Generator:CPGの関与が一説として考えられています。
2017年の報告では、KAFOを用いて前型歩行を行うと、立位の状態よりも下肢に高い筋活動が周期的に得られる可能性が報告されています1)。
ここまでは、聞いたことがあるような話です。
ここから時を遡り、1982年に発刊された論文にそれは記されていました。
この報告では、片麻痺患者にKAFOを使用して歩行を行い、筋電図を記録すると正常歩行に類似した周期的な筋活動が得られることが記述されていました2)。
この論文で、図示されているデータは生データ?なのかどのように解析されたかは記述されておらず、"質"という点では劣りますが、この視点はまさに先見の目であったようにも思います。
このように日々の臨床をデータ化し、考察を重ねることは重要だなと思った論文でもあります。(もちろん、妥当な方向に考察を重ねることが前提ですが)
ご興味のある方は下記リンクから読んでみてくださいね!
それではまた、次回もよろしくおねがいします。
1)脳卒中重度片麻痺者に対する長下肢装具を使用した二動作背屈遊動前型無杖歩行練習と三動作背屈制限揃え型杖歩行練習が下肢筋活動に及ぼす影響.
2)Clinical evaluation of a knee-ankle-foot-orthosis for hemiplegic patients. - PubMed - NCBI