脳卒中患者の体幹機能評価②:Trunk Impairment Scale
こんばんは。
今日はTrunk Impairment Scale(TIS)について概説します。
TISはG Verheydenによって開発された体幹機能評価です。
TISには大きく静的座位バランス、動的座位バランス、協調性項目の3項目に分けられ、全部で17項目の評価になります。合計点は23点満点で点数が高いほど体幹機能が高いことを示します。今回のこの論文の中では検者内信頼性/ 検査者間信頼性について検討しており、臨床応用が可能な数値であることを示しています。また、Bathel IndexやTrunk Control Test (TCT) との併存的妥当性も検討しており、臨床適用が可能な数値であることを示しています。(G Verheyden, 2004)
また、TISは天井効果が起こりにくいことが報告されています(G Verheyden, 2006)。
国際論文ではTCTと同じくらい使用される評価になります。残念ながら日本語訳はなくいです。Youtubeなどでも使用法が動画としてアップロードされているみたいです。TISのデメリットとしては項目数が多く、時間がかかることかと思いますので、TCTとうまく使い分けて臨床で応使用していきたいですね。
ちなみに慶応大学のチームが同年に同名で別のTISを開発しています(Fujiwara et al. 2004)。混乱するといけないので注意が必要ですね。
- G Verheyden et al.:The Trunk Impairment Scale: a new tool to measure motor impairment of the trunk after stroke.Clinical Rehabilitation 2004; 18: 326-334
Fujiwara et al: Development of a new measure to assess trunk impairment after stroke (trunk impairment scale): its psychometric properties.Am J Phys Med Rehabil. 2004 Sep;83(9):681-8.