サクッと紹介!運動麻痺回復のステージ理論:①概要編
こんにちは。
今回のテーマは運動麻痺回復のステージ理論です。
こちらはOB Swayneらが提唱した理論であり、日本でもだいぶ浸透したのではないかと思います。この理論には3つのステージがあることはご存知の通りかと思います。
私は最初この理論を読んだときに「1st stageではCorticospinal Excitabilityが大事???残存する皮質脊髄路????」な状態でした。(自分が完全に勉強不足だっただけですが)
この理論を理解するためには、経頭蓋磁気刺激法における評価方法を知らないと理解することは至難かと思います。各ステージにおいて皮質がどのように変化しているのか?これをどう調べたのかは理解する必要があるかと思います。
そこで今回はステージ理論についても触れていきたいと思います。
(気まぐれ更新なので途中で別の話題に切り替わることもありますが)
初学者の方もいるかと存じますのでまずはステージ理論についてサクッと解説して今日は終わりたいと思います。
運動麻痺回復のステージは3つあります。
これが下図になります。
図 運動麻痺回復のステージ理論 (原寛美, 2013より一部改変)
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1st Stage:発症から3ヶ月
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2nd Stage:3ヶ月〜6ヶ月
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3rd Stage:6ヶ月以降
そして、それぞれの時期で関わる回復メカニズムは異なります。
1st StageではCorticospinal Excitability(残存する皮質脊髄路の関与)
2nd StageではIntracortical Excitability(皮質内興奮性)
3rd StageではTraining-Induced Synaptic Strengthening(シナプス伝達の効率化)
なので臨床では各時期に上記の回復メカニズムを考慮し、様々な方法で回復を促進する必要があると考えられます。
ということで次回から、各ステージにおいてどうやってこれらを調べたのか?も含めて解説していきたいと思いますので今後ともよろしくおねがいします。
Reference