田舎の理学療法士

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2019年度心リハ指導士講習会のまとめ③安全管理・応急処置、CPX編

どうも。

田舎のPT、イナピーです。

 

今日は「救急処置と安全管理」と「CPX」の講習会についてのまとめです。

あくまで講習会の内容をそのまま載せているので、タイトルと内容が乖離すること

がありますが、ご容赦ください。

 

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「救急処置と安全管理」40分 講師:礒良崇 赤字あり

運動療法中の外来心疾患患者の心停止:1/60,000

 健常人は1/560.000

 日本のAMI患者では0.023%(1/4360)

 

ECGでは、心肥大やジギタリス製剤内服症例の偽陽性に注意

CLBBBやWPW症候群の症例はST低下の変化を診断できない

 

運動負荷でのST低下は下降型、水平型の順に有意な反応

 責任動脈の同定までは困難

 

ACSの発症は冠動脈の狭窄率と必ずしも一致しないので、内膜中膜肥厚に注目する

 

慢性心房細動(af)は運動可だが新規の出現は運動中断

afは血栓・脳塞栓予防で抗凝固薬服薬が投与されているかに留意

 

・脚ブロックはM型(notch)のあるQRSが目印となる。RBBB:V1, LBBB:V5に注目

 

VFは直ちにCPR開始し、処置が1分遅れるごとに10%ずつ生存率が低下していく

(選択肢の一つとして出題)

 

無脈性電気活動(PEA)の確認には、脈を触れながら波形を確認する

 

解離、大動脈瘤は血圧管理がポイント:

安静時90~130mmHg(HR≧60bpm)、労作時<150mmHgに管理

 

・運動中に10Sのいずれかの症状が出現した時は、運動を中止してモニター・血圧・SpO2などのvitalを確認

(出現した症状の原因を同定するための知識を問う問題が出題)

 

負荷試験の絶対禁忌:キーワードは不安定、急性の病態、重度ASなど

 相対禁忌:LMT病変、moderateAS, 電解質異常などは、

ベネフィットがリスクを上回る時には実施

 

運動負荷の中止基準(虚血、開胸術後):

胸痛、チアノーゼ、有意なST変化、運動中のAFL出現、SBP>250mmHg, VT出現

 

・胸骨圧迫のポイント:

胸骨の下半分、100-120bpm、5~6cm沈む程度圧迫 中断時間は短くする

輸送能は末梢因子よりも、ポンプ機能が大きく影響している

 

レジスタンストレー二ング(RT)の禁忌:

心リハ指導士のオレンジの教科書p228表7の絶対禁忌及びFITTを確認

 

★RT特有の効果:除脂肪体重の増加、基礎代謝の増加

(心リハ指導士のオレンジの教科書p229表9を確認)

 

「運動負荷試験」1時間10分 安達仁 

プロトコルを確認し、何分時点が何wattに該当するかを判断できるようx,y軸を確認

AT-1min時点がAT pointの運動処方となる

 

・各パラメーターの変化:

warm upでは「VE/VO2」,「 VE/VCO2」は低下

→肺胞にてガス交換が促進され、心拍出量が増加し、ガス交換面積が広がり

ガス交換効率が増加

 少ないVEでVCO2を稼げて、初めのVO2変化はCOに増加量に依存するので

上記の2つは減少する

 

RCを越えると「ETO2」はさらに上昇し、「ETCO2」は低下

→AT以降は血中乳酸値の上昇を抑制するのにHCO3-が代償している

 RCを越えるとHCO3-が代償しきれずに代謝性アシドーシスが進行する

 上記を抑制するために換気が亢進、VEがさらに上昇して死腔換気量が減少するためETCO2は減少する

 

 

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以上になります。

CPXに関する出題は2問程度しかありませんでした。

むしろ運動療法にまつわるリスク管理についての問題は随所に散りばめられていたように感じます。

 

次回は「栄養学」についてのまとめです。

ではでは!