田舎の理学療法士

田舎の急性期大学病院勤務PT&大学院生PTのメモ用ブログ(2人で運営してます)

①前半:2018年度認定理学療法士試験の予想問題作ってみました「循環領域;必須研修編」

どうも。

田舎のPT、イナピーです。

前回に引き続き、今回は必須研修編の練習問題になります。

 

資料見ながら作ってるのですが、不適切な箇所などありましたらご指摘をお願いします!

 ではどうぞ。

 

 「認定理学療法試験:必須研修問題〜循環〜」

 

1. 心臓の構造と機能

・左右の心房室は何によって固定されているか

→右房: 左房: 右室: 左室:

 

心タンポナーデとは、何によって心臓の動きが阻害されるか

 

・収縮が阻害された状態では、心電図ではどのような変化が生じるか

 

・X-p上の陰影は左右で6つ見られる、それぞれ何を見ているか

→右: 左:

 

・心筋は何で構成されるか、それぞれ役割を答えよ

 

・心房と心室は何によって隔たれているか

 

・右冠動脈の分枝を2つ答えよ、心臓の何に関与するか答えよ

 

2. 心臓の生理:

・自律神経により調整される心臓の機能を4つ答えよ

 

・副交感神経と交感神経の働きはどちらが強力か

 

・交感神経の神経伝達物質は心臓のどこに結合するか

 

・圧受容器、伸展受容器はそれぞれどこに存在するか

 

・上記の興奮はどこへ伝導するか

 

・血圧は何によって調節されるか、3つ答えよ。また、数時間から日単位で調節に関わるものはどれか

 

・心拍出量が減少するのは、心拍数がいくつ以上になった時か

 

・一回拍出量の増大は、安静時の何倍まで増大するか

 

・左室のポンプ機能を規定する因子を4つ答えよ

 

3.バイタルサインとその臨床的意義

・脈はどこに触れることが出来るか、4つ答えよ

 

・橈骨A、総頸Aそれぞれの最低触知可能な血圧を答えよ

 

・脈拍と運動強度はどのような関係を認めるか

 

・交互脈をきたす疾患は何か

 

・以下の穴埋めをせよ:速脈では、脈は⬜︎となり、大動脈弁逆流症や僧帽弁逆流、甲状腺機能亢進症などで⬜︎を認める。

 

・ポワズイユの法則における血圧に関する、各所見との相関について述べよ

「血管の長さ」「血液の粘性」「血管の半径」「心拍出量」

 

・高血圧のボーダーはいくつ以上か

 

4. 心電図の基礎

・心電図の誘導のうち、双極誘導に該当する誘導を3つ答えよ

 

・あらかじめ定めた基準(不関電極)と測定する電極装着点(関電極)の電位差を求める誘導法をなんというか

 

・2点間の電位差を求める誘導法をなんというか

 

・Einthovenの法則で成り立つ式と、それが適応される誘導名を答えよ

 

・goldberger法により求められる値を説明し、増幅(augmented)された振幅は通常の何倍かを答えよ

 

・Wilsonの結合電極である中心点で電位が0となるような誘導をなんというか

 

・伝導路の流れを7つ示せ

 

・虚血性ST変化の検出に適した誘導を2つ答えよ

 

・PQ時間で正常とされる範囲を答えよ

 

 

・正常波形でP波が陰性となるのはどの誘導か

 

・異常Q波の特徴を2つ答えよ

 

・T波が陰転化する誘導を答えよ

 

・アダムストークス発作の機序について穴埋めを完成させよ:⬜︎による脳血流減少によって⬜︎を引き起こす

 

・ST変化の種類において、虚血性変化と判断されるものを重症順に2つ答えよ

 

5. 虚血性心疾患(IHD)の病態、診断、治療の流れ

・冠危険因子が3-4個該当する場合、IHDの発症リスクは高くなる。その冠危険因子4つを答えよ

 

・IHDの病態概念として、冠動脈硬化進展度と発症頻度は一致するか

 

・AMIのイベント発生は何が評価指標となっているか

 

・以下の穴埋めを答えよ

「IHDは、冠動脈の⬜︎によって、⬜︎を引き起こす疾患群の総称である」

 

・心筋虚血のメカニズムとして、何のバランスが崩れた状態を指すか。また、その時のdouble productのcut offを答えよ

 

ACSは発症時には有意狭窄を認めないことがあるが、その理由を答えよ

 

・冠血流量が減少するのは、狭窄度がいくつ以上の時か

 

・心筋虚血カスケードにおける最初の変化は何か。また、心電図変化や胸痛が出現するのはそれぞれ何秒後か

 

・一過性心筋虚血による血管新生をなんと呼ぶか

 

・uAPにカテゴライズされる条件3つを答えよ

 

・β-blocker, Ca-blockerが適用となる狭心症の分類を答えよ

→β: CCB:

 

・対象者が運動実施できない場合の心筋評価として何があげられるか、2つ答えよ

 

・AMI発症時の心電図変化のフローを4つ答えよ

 

・負荷心電図におけるST測定ポイントを答えよ

 

「答え」

【1. の答え合せ】

・左室は上行大動脈、右室は肺動脈幹、左房は肺静脈、右房は上下大静脈により固定されている

・心タンポとは、心膜液の貯留によって心臓の動きが阻害される

・心タンポでは収縮が阻害される結果、心電図上ではR波が減弱する

・X-p上では、右側では上から上大静脈右心房。左側では上から大動脈弓肺動脈幹左心房心室

・心筋は、ポンプ作用に関する固有心筋と、伝導系の特殊心筋によって構成される。

・心房と心室線維輪によって隔たれている。

・右冠動脈は、洞結節動脈房室結節動脈の2つの分岐がある。リズム生成に関与する。

 

【2. の答え合せ】

・自律神経によって、心拍数、心筋収縮力、房室伝導速度、心筋興奮の閾値の調整が行われる。

・交感神経よりも副交感神経の働きが優位である。

・交感神経の神経伝達物質は、心筋細胞のβ1受容体に結合する。

・圧受容体は頸動脈洞および大動脈弓、伸展受容器は心房壁にある。

・上記の興奮は延髄の血管運動中枢へ伝導する。

神経性調節、反射性調節、体液性調節がある。日単位で調節するのは体液性調節

HR150bpmを超えると、stroke volumeが減少するため、心拍出量は減少する

・運動時の一回拍出量の増大は安静時の約1.3倍まで増大する

・ポンプ機能は、心筋特性(収縮・拡張性)、心拍数、前負荷、後負荷によって規定される

 

【3. の答え合せ】

・脈拍は橈骨動脈, 総頸動脈, 足背動脈 大腿動脈で触れることが出来る

・橈骨動脈、総頸動脈はそれぞれ80, 60mmHgである

・脈拍と運動強度は直線的な比例関係にある

・交互脈は重症心不全などが原因で見られる

・脈の遅速について、速脈は大脈であり、AR・MR、甲状腺機能亢進症などで反跳脈を認める

・ポワズイユの法則における血圧は、心拍出量、血液の粘性、血管の長さに比例し、血管の半径4乗に反比例する。

・高血圧のボーダーは135/85mmHg以上

 

【4. の答え合せ】

・双極誘導は標準肢誘導であるⅠ, Ⅱ, Ⅲが該当する

・不関電極と関電極の電位差を求めたものを胸部誘導という

・2点間の電位差を求める誘導法を双極誘導という

・Einthovenの法則で成り立つ式は、「Ⅱ誘導=Ⅰ誘導+Ⅲ誘導

・Goldberger法は、1箇所の電位から残る2つの電位の平均を差し引いた値を用いる(augmented=1.5倍)

胸部誘導はWilsonの結合電極である中心点を不関電極とし、電位はほぼ0となる。

・伝導路の流れは7つ「洞結節、右房、左房、房室結節、His束、Purkinje線維、左室

・虚血性ST変化の検出に適した誘導は、CM5, CC5である

・心電図波形の正常値(1マス0/04sec, 0.1mVである)について、P波幅は2.5マス以内:0.06-0.1sec、PQ時間は5マス以内:0.12-0.2sec、QRS時間は2.5マス以内:0.06-0.1sec、QT時間は10マス以内:0.35-0.44sec

・正常波形でPQ時間が正常とされるのは0.12-0.2sec(3-5マス)である

・正常波形でP波が陰性となるのはaVRである

・異常Q波はaVR以外の誘導の幅≧1mm、かつQ波の深さがR波の1/4以上

・T波が陰転化する誘導はaVRである

・アダムストークス発作の機序:徐脈、頻脈性の不整脈による脳血流減少によって意識障害を引き起こす

・ST変化のうち、虚血性変化と判断されるのは重症な順に下降傾斜型、水平型である

 

【5. の答え合せ】

・IHDの発症リスクである冠危険因子4つ:肥満、高血圧、高血糖、高コレステロール血症

・冠動脈硬化進展度と発症頻度は必ずしも一致しない

・AMIのイベント発生の評価指標は内膜中膜肥厚

・IHDは、冠動脈の粥状硬化や攣縮による狭窄や閉塞によって、心筋虚血を引き起こす疾患群の総称である

・心筋虚血のメカニズムとして、酸素需要と酸素供給のバランスが崩れた状態を指す。その時のDPは≧15,000となると言われている

ACSは、冠動脈内の急性血栓症による狭窄・閉塞が原因で心筋虚血を発症するため、発症時には有意狭窄を認めないことがある

・冠血流量が減少するのは、狭窄度≧75%の時

・心筋虚血カスケードにおける最初の変化は収縮能障害 / 心電図変化は20sec, 胸痛が出現するのは30sec後である

・一過性心筋虚血による血管新生を心筋虚血耐性現象という

・uAPにカテゴライズされるのは、①新規に労作性の胸痛発作が出現、②発作頻度や強さや時間が増悪、③安静時発作を認める の3つである

・β blocker を使用するのは労作性狭心症、CCBを使用するのは安静(冠攣縮性)狭心症

・対象者が運動実施できない場合の心筋評価として冠動脈CT、負荷心筋シンチグラフィーがある

・AMI発症時の心電図変化は「T波増高ST上昇異常Q波冠性T波

・負荷心電図におけるST測定ポイントは、j点(QRS終点)あるいはJ点+80msec

 

今日はここまで。

自分の周りには、認定試験を受験された方がいないので、どんな傾向なのかよくわからないんですよ。(こんな無駄な手間。。。時間もったいない泣)

ただ、選択問題らしいから、こんな感じで選択肢が列挙されていてその正誤を選択させられるのかな〜なんて想像しながら作っています。

的外れだったら土下座ですね。

次回はこの続きをまとめていきます。

 

ではでは。